自分について知っていること

ぼく以上にぼくについての多くを語ることのできる人間は、この世界のどこにもいない。

しかし、ぼくが自分自身について語るとき、その語り手としてのぼくによって、その価値観や、感覚の尺度や、観察者としとの能力や、現実的利害によって、取捨選択され、規定され、切り取られている。

スプートニクスの恋人よりー